第十二番 大日如来
当山にお祀りする大日如来(金剛界)は、五智の宝冠をいただき、智拳印を結んで、凡夫と仏とが不二であるという意義を示された無限絶対唯一の如来さまであります。宇宙のありとあらゆる現象はみな大日如来の霊徳の顕現であります。その御霊得は(一)智慧のお徳をもって遍ねく世の中を照らし、すべての闇を破って一切衆生の迷いをなくしてくださいます。(二)慈悲のお徳をもって全部の生物を平等に照らし、われわれが本来具備している仏性を発揮せしめて、世の中のあらゆる作業を普く成就させてくださいます。(三)常住のお徳をもって、過去現在未来の三世にわたり十方に遍満して、時間的にも空間的にも永久に変わることなく不断に説法して、私たち全てをお導き下さいます。
- おん あびらうんけん ばざら だとばん
- みほとけの 中にすぐれし だいにちの ひかりにもるる ものとてはなし
報恩寺
宍道湖を一望にした景勝の丘に養龍庵とよんだ信仰の場があった。これが報恩寺の前身である。出雲風土記に『川のほとりに湯を出す、出湯ある所は海陸をかねだり。よりて男も女も老いたるも若きも、或は道路に行違ひ、或は海中を洲に浴ひ。日々に集ひて市を成し。内群れて歌たけにぎはひ楽しむ。』と、神亀年間『七二四』行基菩薩が全国行脚の砌養龍庵に足を留めて開基され、大同年間弘法大師の逗留巡錫有り、真言宗養龍山安楽院と改め開祖となったのが千百数十年前である。十一面観音立像は御丈4メートル26センチの長谷型の大作で名工運慶の子孫康運の作と伝えられ、県指定文化財である。裏山尾根に前方後円墳を含む報恩寺古墳群が有り県指定である。松江城の裏鬼門に当り、藩主の祈願寺となっていた。
- 十一面観世音菩薩
- 行基菩薩
アクセス
主な行事
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1月17日
十一面観音初大祭
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7月31日
秋葉大権現祭
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8月17日
十一面観音夏大祭