第一番 不動明王
十三仏第1番の不動明王は、大日如来のお使いとして仏法の守護にあたる仏様です。信者を保護し悪魔を降伏させる役目をもっておられます。眼を怒らし、両牙を咬んで、片目をひらき、右手には剣を左手には索をもち、背中に大火炎をせおっておられます。右手の剣は怒りや愚痴を切り払う智慧をあらわし左手の索は迷いの信者をしばって救いとられるのであります。また背中の大火炎は一切の煩悩を焼きつくす大慈悲をあらわしておられます。不動明王を真心こめて信仰しますと、平安・息災にして寿命長遠・家内安全・諸願成就・災厄危難をお救い下さるのであります。
- のうまく さんまんだ ばざら だん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん
- ちよろずの あくま降伏 なしたもう いとくはたかし なむふどうそん
高祖寺
当山の創立年代は不明だが、寺伝によると弘法大師の開基と伝えられ、本尊の大日如来は、安阿弥(快慶・鎌倉初期の仏師、運慶の弟子)の御作と伝えられている。境内には樹齢約400年の老杉が2本並んで天にそびえ立ち、歴史を物語っている。本堂左側に渡り廊下で続いたお堂には立派な来待石で刻まれた十六羅漢がお祠りしてある。正面石段を登ると青銅の子育水子地蔵さんがお祠りされ、御供えの花が絶えることがない。裏山にある奥の院には弘仁式の大日如来(日本海の芦尾に流れ着かれたと伝う)が祠られ、千有余年の歴史がある「奥の院御頭行事お餅っつぁん」(毎年2月1~4日を除く第1日曜日大祭行事)は松江市の無形文化財に指定されている。例年3月28日には大般若が転読される。
- 大日如来
- 弘法大師