第三番 文殊菩薩
十三仏第3番の文殊菩薩は「三人寄れば文殊の智慧」「智慧の文殊」と言われるように、古来この仏様を信仰することにより、特に弁舌と智能が発達すると説かれて、一般に学問の仏様として拝まれています。お大師さまのお言葉にも「文殊の利剣は諸戯を断つ」とありますように、世の中に横行する間違った考え方や邪悪な思想を断って、人々の迷いや無智を正して仏道を歩ましめ、それによって人間社会の本当の幸せを運ぶというご利益を与えて下さいます。また文殊菩薩は百獣の王といわれる獅子に乗っておられますが、これは強く正しい智慧を持って堂々と生きぬくことを表しています。常に反省し感謝の心をもって幸せな世の中実現に努力しましょう。
- おん あらはしゃのう
- 清涼の 山にまします もんじゅしり ちえの利剣を さずけたまえや
成相寺
当山は行基菩薩の創立と云われ後にお大師さまが巡錫の折り、山号、寺号を賜ったと伝えられている。山門の金剛力士も行基菩薩の作と伝えられ、現住で53世になることからも歴史がうかがえる。その昔佐太神社の奥之院として別当職も務めており、県の有形文化財「神像群」も安置されている。平安末期を下らぬ稀有のものとされている。また当山には観音堂があり、如意輪観世音菩薩を本尊とし、出雲三十三観音霊場第28番の札所として栄える。両本尊とも秘仏である。庭には樹令350年と云はれる老紅梅もあり毎年美しい花を咲かせる。
寺有山林八十四町歩を生かして椎茸栽培も行われている。毎年1月25日には文殊菩薩の縁日として、護摩祈願祭も行なわれている。
寺有山林八十四町歩を生かして椎茸栽培も行われている。毎年1月25日には文殊菩薩の縁日として、護摩祈願祭も行なわれている。
- 大日如来(胎蔵界)
- 行基菩薩